熊本県菊池地域の約20戸の酪農家から
届けられる生乳でつくられます。
72℃15秒のパスチャライズ殺菌は、人体に有害な菌を死滅させ、生乳の風味と栄養をできるだけ残す殺菌方法です。
産直びん牛乳には、体に吸収されやすい水溶性カルシウムやホエータンパクがそのままの形で残っています。
一般的な超高温殺菌(120℃以上2~3秒)の牛乳では、これらの栄養は変質すると言われています。
産直びん牛乳は超高温殺菌していないから、牛乳が苦手な人が気になる”こげ臭”がありません。だからおいしいのです。
72℃15秒間の連続式
パスチャライズとは、牛乳の熱処理方法を表す言葉です。牛乳は搾乳された時点で、すでに完成された「食べもの」です。牛乳に熱をかけることはとてもデリケートな問題として、世界中の乳学者がその影響を検討しています。
「病原菌を殺す」ことと「生乳をできるだけ変化させない」二つのことを同時に満たすことを目的とした熱処理法について、フランスの細菌学者ルイ・パスツール(1822~95年)がワインの酸敗を防ぐ方法として考案した熱処理法が牛乳に適用されました。その熱処理法をパスツールにちなんで、パスチャライズと呼ばれるようになりました。
パスチャライズ殺菌機
良質な生乳をより自然な形で、と追求したのが「パスチャライゼーション」。人間にとって有害な菌を死滅させ、しかも生乳本来の成分や風味をできる限り損なわない殺菌方法で、世界的に主流の方法となっています。
日本では、残念ながらUHTやLL殺菌法などの超高温殺菌牛乳が圧倒的なシェアを占めています。 おいしい牛乳、ほんものの牛乳を求めつづけるグリーンコープでは、この技術を学ぶことによって、牛乳を限りなく生乳に近づけるよう改善を続けて、今回理想のびん牛乳へたどりつきました。
脂肪球を砕いて(ホモゲナイズして)いないので、より搾りたての生乳に近い牛乳です。静置すると脂肪球が浮いて上部に白いクリームラインができます。よく振ってから飲んでください。
製造工程で脂肪球を砕いて均質化したもので、すっきりとした飲み口です。
※ 産直わが家風カフェミルク(びん入り)は、パスチャライズ殺菌ではありません。
ホモゲナイザー
(加圧して脂肪球を砕いて均一にする機械)
下の実験は牛乳中の水溶性カルシウムが子牛の胃の酵素であるレンニンと反応すると固まる性質を応用し、固まり具合を確かめるものです。
ノンホモ・パスチャライズ牛乳が生乳とほぼ同様に固まったのに対し、UHT牛乳(※)は固まることなく下のビーカーに流れ落ちました。この実験では、熱による変性を受けやすい水溶性カルシウムが、UHT牛乳には本来の形で残存していないことがわかります。熱変性しやすいホエータンパクについても同様です。
※UHT牛乳とは、殺菌温度120℃以上、殺菌時間2~3秒で処理される超高温殺菌牛乳のことで、日本国内で市販されているほとんどの牛乳がこのUHT牛乳です。これほど高い割合でUHT牛乳が生産・消費されているのは世界的にもまれです。