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東日本大震災七年後集会を開催しました

2018年3月9日、グリーンコープ共同体は福岡市で東日本大震災七年後集会を開催しました。

グリーンコープは震災後すぐに現地に入り、共生地域創造財団(※1)を通して、被災地で出会った人たちに寄り添いながら、必要とされる支援を続けてきました。
今回の集会では、福島で子どもたちの支援をされているお2人にご参加いただき、福島の子どもたちをめぐる「いま」のお話を伺いました。
また、2017年12月に組合員が福島県と宮城県を訪問し、支援先のみなさんと交流した様子の報告がありました。

※1 公益財団法人 共生地域創造財団。グリーンコープ、ホームレス支援全国ネットワーク、生活クラブ生協が連帯して、被災地の復興支援などをしながら共生地域の創造の実現をめざす団体。

集会の冒頭に、7年前の3月11日の大震災で亡くなられた多くの方々を追悼し、黙祷しました。

 

グリーンコープ共同体 熊野代表理事の開会挨拶
現地で暮らす方々、福島を離れざるを得なかった方々、それぞれ皆さんの辛さや苦しみを共有したいと思います。そして『これからも被災地とともに』という声を新たにして、全ての被災地に思いをはせて私たちの運動を進めていきたいと思います。

 

「福島ぽかぽかプロジェクト」の矢野さんの報告
様々な理由で避難できない福島の子どもと妊婦さんのために、放射線量の低い場所で過ごしてもらおうと、野外活動を行う保養プログラムの開催を始めました。
福島で暮らすことを選んだ人々の中には、放射能に対する不安を心の奥にしまって、何事もないように暮らしている人も少なくありません。保養プログラムに参加したお母さんたちは、「放射能のことを話せるので、ほっとする」「子どもを自然の中で自由に遊ばせてあげられる」「食べものを気にせず口にできる」と話します。
保養の役割には、子どもたちが安心して思いっきり外遊びできることや、お母さん、お父さんが、放射能に関して不安な気持ちを話せたり、共有できるということがあります。

7年目を迎え、保養プログラムの参加希望者は、減るどころか増加しています。
今後は、参加者自身が、自分たちの必要としている保養を、仲間を募って企画することを応援していくという形をめざしていきたいと思います。

 

 

「NPO法人シャローム災害支援センター」の吉野さんの報告
放射能についての様々な活動をしているのは、大人に比べて放射線の影響を受ける度合いが何倍も高いといわれる子どもたちの健康を守りたいからです。
子どもの生活環境を重視し、ベビーカーの地上10㎝、50㎝、1mのところに測定器を付け、実際に子どもが遊ぶ公園を測ります。子どもたちの通学路や公園など、生活の中で歩くところをくまなく測定し、放射線量を知ることで、無用な被ばくを避けることができると思います。測定結果はホームページにアップしているので、誰でも見ることができます。
シャロームでは、「ひまわりプロジェクト(※2)」と、子ども向け・親子向けに保養プログラムを開催し、「子どもひまわり大使(※3)」の活動も行っています。
子どもたちは、地震と津波、原発事故という複合災害で多くのものを失いましたが、自分の貴重な体験を伝え、困った時は支え合うということに気付いていけるような活動を、これからも進めていきたいと思います。

※2 NPO法人シャロームが主宰する、各地の支援者との絆事業。全国各地で栽培したひまわりの種を、食用ひまわり油に製品化。その販売収益は、福島の子どもたちが放射線量の心配のないエリアで活動するための支援などにも役立てられている
※3 「ひまわりプロジェクト」の中で、ひまわりを育ててくれた支援者を福島の子どもたちが訪問し、感謝の気持ちと福島の「今」を伝える取り組み

 

2017年12月に、組合員の代表9人が、福島県と宮城県を訪れて支援先の方々と交流しました。

福島県南相馬市「南相馬避難勧奨地域の会」の代表の小澤さんに同行し、近隣のスーパーの駐車場で放射線量の測定をしました。

 


葛尾村で下枝さんの説明を聞く

福島第一原発から20~30kmに位置する福島県葛尾(かつらお)村では、除染作業が進んでいますが、1軒で500個くらいの袋が出るとのことでした。
原発そのものの影響も大変ですが、それ以上に地域や人のつながりが薄れてしまったことを心配した葛尾村出身の下枝さんは、住民の皆さんがやりがいや生きがいを感じて生活できるように活動を続けられています。

 

第7回「ひまわり感謝祭(※4)」に参加しました。子どもひまわり大使の報告では、子どもたちが「福島は、周りから悪く思われていると思っていたが、そうではなかった。支援してくれる人たちがいた。誰かのためになりたい。福島のために何かしたい」と話しました。

※4 NPO法人シャロームが行っている「ひまわりプロジェクト」の中で、ひまわりを育ててくれた多くの支援者に感謝すると共に交流がいっそう深まることを願って開催している

 

 イチゴ栽培を再開された、宮城県亘理町の斉藤農園を訪問しました。
津波で自宅家屋やイチゴハウスが全滅、困っていたところにグリーンコープの救援物資が届き、とても助かったと聞きました。一度は諦めたイチゴ栽培も再開され、グリーンコープとのつながりができたことも感謝されていました。

 

手づくり品の作業体験をする組合員 宮城県女川町は津波の被害がとても大きかった地域です。一般社団法人コミュニティスペースうみねこの代表、八木さんは、高齢者や女性が働く場として「ゆめハウス」を作りました。高齢の男性の働く場としてイチジクや唐辛子の栽培にも取り組まれています。

 

2018年3月26日

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