連合会 商品おすすめ委員会の「2024年度 群栄化学工業(株)との視察・交流」の報告です
2024年度 群栄化学工業(株)との視察・交流
日 時:2024年11月12日(火)9:30~14:00
主 催:連合会商品おすすめ委員会
視察先:群栄化学工業(株)(群馬県高崎市宿大類町700番地)
参加者:組合員 8名
同行事務局 2名
<はじめに>
異性化糖とは、タピオカやバレイショなどのでんぷんから作られる液糖(シロップ状)のことで、すっきりした甘さが特長です。清涼飲料や冷菓、調味料、お菓子などの甘味料として多くの食品に使用し、原料表示では「果糖ぶどう糖液糖」「ぶどう糖果糖液糖」などと記載されています。
異性化糖は、遺伝子組み換え原料であるか否かの表示義務がないことから、遺伝子組み換え不分別の異性化糖が使用されている不安がありました。
2017年、グリーンコープは組合員の念願だった遺伝子組み換えでない異性化糖(non-GMO異性化糖)が製造できる群栄化学工業(株)と出会い、グリーンコープの指定原料としてnon-GMO異性化糖への切り替えをすすめています。
継続してnon-GMO異性化糖類を製造いただくための関係を築いていくことを目的に、連合会商品おすすめ委員会では、メーカーに来訪いただいたり、メーカーを訪問したりして交流を行っています。
2024年度は、製造メーカーである群栄化学工業(株)を訪問し、視察・交流を行った様子を紹介します。
群栄化学工業(株)は食品と化学製品の両方の原料を作っている珍しい会社です。どちらも人の暮らしに貢献しています。
工場ではGMO製品も製造しているため、non-GMOの製品から先に作った後にGMO製品を作ります。GMO製品製造後はnon-GMOの液糖で洗い流しています。貴重なnon-GMO液糖が入りますが、大切な工程です。
東京ドーム4個分の広い工場の外周にある各セクションの説明を受けました。
左のタンクにGMO製品、右のタンクにはnon-GMOの製品が入っています。
原料輸送のタンクローリーは出荷を終えたあと、お湯で殺菌洗浄します。
異性化糖はタピオカやとうもろこしの成分を分解して作られています。砂糖と比べるとすっきりした甘さが特長で、清涼飲料やお菓子、調味料などの甘味料として使用され、原料表示では「果糖ぶどう糖液糖」「ぶどう糖果糖液糖」などと記載されています。市場では不分別のGMO異性化糖が圧倒的に多く、価格も15~20%高いnon-GMO異性化糖は少数になっています。
グリーンコープ生協おかやま 久冨
最後に、組合員からすべての商品がnon-GMO異性化糖になることを願っていること、これからもnon-GMO異性化糖を製造し続けてほしいことを伝え、メッセージをお渡ししました。
群栄化学工業(株)門の前で集合写真
<視察を終えて>
non-GMOの異性化糖を製造している群栄化学工業(株)へ伺い、学習会や交流を行いました。「ぶどう糖果糖液糖」や「果糖ぶどう糖液糖」と呼ばれる異性化糖は、タピオカやとうもろこしなどの成分を分解して作られています。群栄化学工業(株)で製造される異性化糖のうち90%が遺伝子組み換えのもので、non-GMOの異性化糖はわずか10%とその貴重さに驚きました。現在、グリーンコープで使用されるnon-GMOの異性化糖はタイ産のタピオカが使用されていますが、今後はインド政府の認証をうけたnon-GMOのコーンスターチが加わり、さらに安定した供給ができるとお聞きしました。メーカーの製造努力を知り、今後も力強くグリーンコープの商品に使われる異性化糖のnon-GMO化を進めていきたいと利用普及や情報共有に努めました。
連合会商品おすすめ委員会
2025年2月10日