連合会 商品おすすめ委員会の「2024年度 長野県りんご四産地視察・交流」の報告です
2024年度 長野県りんご四産地視察・交流
日 時:2024年7月24日(水)~7月26日(金)
視察先:・八ケタ会:産直りんご、産直プルーン
・ながの農協飯綱:産直りんご、産直桃、産直梨、産直洋梨
・ぽんど童:産直りんご、産直ぶどう
・信濃五岳会:産直りんご、産直桃、産直桃(ワッサー)、産直ネクタリン、産直プルーン、産直ぶどう
主 催:連合会商品おすすめ委員会
参加者:組合員 5名
同行事務局 2名
<はじめに>
グリーンコープにはたくさんの産直産地があります。組合員が産地に出向き視察・交流をしたり、生産者に来訪いただいたりして交流を行い、生産者との顔の見える関係を大切にしています。
長野県にあるりんご三産地(八ケタ会、ながの農協飯綱、信濃五岳会)とは、早期予約りんごの取り組みに連動し、1997年から視察・交流を行っています。2019年台風19号の災害支援活動で出会い、産直りんご生産者となった「ぽんど童」が加わり、2022年から「長野県りんご四産地視察・交流」となりました。
2024年度の視察・交流の様子を紹介します。
【7月24日(水)】
信濃五岳会
信濃五岳会は、1980年からグリーンコープの前身生協と取り引きをされていた方が、仲間を集め4名で立ち上げ、2024年現在は5名のグループです。
・清水さんのプルーンの圃場
果実にしわが入ると出荷できないとのことで、特にへたの周りにしわができやすいサンタス種はあまり出荷出来なかったそうです。プルーンの収穫のタイミングは、皮が黒くなって、実が柔らかくなっていることですが、ここ最近の暑さの影響で、色づきと実の熟度に差が出てしまい、出荷できない実が増えてきていると残念そうに言われていました。
・寺島さんのシャインマスカットの圃場
約2200~2300の袋がかかったシャインマスカットの房がきれいに並んでいるぶどう棚を見ながら、お話を聞きました。袋の中を見せてもらいましたが、順調に成長しているということでした。
・大島さんのりんごの圃場
広い圃場にたくさんの王林やふじの他、ネクタリン、黄金桃、ワッサーなどの果樹が植えられていました。
大島さんは、「今年は花芽に養分がまわったので、今日見てもらった果樹はすべて、ここ数年ないくらいの大豊作!これから、台風が来なければいいけど」と心配もされていました。
(グリーンコープ生協ひろしま 木上)
【7月25日(木)】
ながの農協飯綱
・若林さんのりんごの圃場
若林さんの圃場では、シナノスイート、秋映、ふじ、つがるなどが栽培され、グリーンコープに出荷されています。
品種により、作業しやすく、収量を上げるため、高密植わい化栽培(木と木の間隔が約1メートル)をされており、整然とりんごの木が植えられているのが印象的でした。
・原田さんの桃の圃場
梅雨に雨が多く、高温で幹が焼け、実割れしている桃が見受けられました。
数日前から少しずつ出荷がはじまり、一年かけて出来た桃が、無事出荷され、私たちにも届くことを祈るばかりです。
(グリーンコープふくしま 押山)
ぽんど童
猛暑で一部分だけ日焼けし、出荷できない夏あかり
高齢化などで耕作できなくなった地域の圃場を維持していくための有志の集まりである「ぽんど童」。2019年の水害支援に長野入りしていたグリーンコープと繋がって以来、共同園地で収穫するりんごは全てグリーンコープへ出荷されています。今年は霜被害もなく順調な生育だそうです。高温被害がなければ、お盆頃より出荷予定です。また、傷などで出荷基準に満たないりんごの加工にも挑戦されており、シードル、ジャム、ジュース、りんごバターなど、いつかカタログGREENに載ればよいなと思います。
(グリーンコープ生協おかやま 奥田)
四産地合同交流会
生産者からは各産地の生育状況を報告いただきました。現時点ではどの産地も、順調に生育しているということでした。グリーンコープからは近年の受注状況、早期予約に対する取り組みなどを報告しました。チラシやグッズを持参したりして、私たちが行っている早期予約に向けた取り組みの活動を生産者に実際に見ていただくよい機会となりました。組合員からのメッセージ集を贈呈しましたが、毎年、メッセージを楽しみにされており、作業の励みになるそうです。
【7月26日(金)】
八ケタ会
水害支援金で植樹した「夏あかり」の圃場の前で
2019年に作成した連合会商品おすすめ委員会の看板の前で
八ケタ会は発足してから52年たち、現在では親子2代で会員になられている生産者も多いそうです。2019年の台風による水害支援の支援金で植樹し接ぎ木した「夏あかり」にりんごがなっている様子が見られ、実際に手で摘み取る作業もさせていただきました。今年は一部地域で凍霜害があったものの昨年までに比べると順調に育っており、収穫までは台風等の自然災害や夏の暑さといった心配もあるそうですが、令和になってからこんなに順調なのは初めてだと話されていました。おいしい産直りんごが届くのを楽しみに待ちたいです。
(グリーンコープやまぐち生協 平島)
<おわりに>
長野県りんご四産地では、りんごを中心にプルーンやぶどう、桃、ネクタリン、ワッサー、黄金桃、シャインマスカットなど、たくさんの産直青果を視察しました。今年度は、凍霜害の被害もなく、近年の中ではようやく本来の実なりで順調に育っていました。しかし、高温障害や災害など、収穫まで気が抜けない作業が続きます。その様な中でも、常に研究・探求しながら栽培に向き合い、一番美味しいときに組合員に届けたいとの思いに、感謝の気持ちが溢れました。大切に手入れされた圃場が維持され、安心・安全な生産が続いてほしいと強く感じました。私たち組合員は、産直青果を食べ続ける仲間を繋いでいくことの大切さや、早期予約が生産者の安心につながることなど、委員会内で視察報告を行い、共有しました。今年度の早期予約に向けて、一丸となって各単協で利用普及に取り組みました。
連合会商品おすすめ委員会
2024年11月14日