連合会 商品おすすめ委員会の「2024年度商品メーカー『ハグルマ(株)』視察・交流」の報告です
2024年度商品メーカー「ハグルマ(株)」視察・交流
日 時:2024年6月13日(木)9:00~12:30
場 所:ハグルマ株式会社(和歌山県紀の川市桃山町調月)
主 催:連合会商品おすすめ委員会
参加者:組合員 9名
メーカー 4名
リバーグリーン(株) 1名
Wco.Ren 1名
同行事務局 2名
<はじめに>
グリーンコープ連合会商品おすすめ委員会では、メーカーの商品作りに対するこだわりや取り組む姿勢を知り、グリーンコープ商品についての理解を深め、多くの組合員に伝え、利用につなげることを目的に、商品メーカーとの視察・交流を行っています。
今年度の「ハグルマ(株)」視察・交流について、ご紹介します。
厳重な衛生管理のもと、異物混入防止に最新の技術を取り入れて製造されている、ハグルマ(株)のGC「ウスターソース」の製造ラインと熟成用の木樽を視察してきました。
<GC「ウスターソース」の商品特長>
①使用している野菜・果実のうち「りんご」「トマト」「にんにく」は国産原料
②昔ながらの木樽で3ヵ月熟成。まろやかでコクのある味に仕上がっている。
<視察の様子>
工場敷地は24時間監理システムを導入、製造工程で出る排水もオイルバクターシステムで限りなくきれいな水に戻してから排出、液化天然ガスを使用し、空気はプラズマクラスターを通してから放出するなど、環境に配慮した工場で、GC「ウスターソース」は製造されていました。
工場内に入る前に着替えて、しっかりと粘着ローラーでほこりなどを取り除き、手洗い、エアシャワーを通り、工場内へ入ることができました。
ウスターソースは、野菜もしくは果実の搾汁、煮出汁、ピューレ、またはこれらを濃縮したものに砂糖、食酢、食塩および香辛料を加えて調整し、さらに調味料を加えて調整したものをいいます。
また、ウスターソースは粘質性で分類され、JAS規格で決まっています。
ハグルマ(株)では、グリーンコープ以外の製品も製造していますが、熟成期間が一番長いのは、GC「ウスターソース」とのことです。木樽で熟成しているのも自社以外は知らないとのことで、一般のソースは外国産の原料、ホーロータンクでの熟成だそうです。
(グリーンコープ生協ふくしま 押山)
40年物の木樽 内容量:約3500L
20年物の木樽 内容量:約7000L
※木樽には奈良の吉野杉が使用されています。
現在、ハグルマ(株)には6基の木樽があり、その内の2基がグリーンコープ専用となっています。実際に見た木樽は、とても大きくて圧巻でした。木樽は長年使用されているので、ウスターソースが染み込んでおり、とても味があり年季を感じました。ホーロータンクと木樽で作ったウスターソースは成分的な数値は変わらないそうですが、食べた時の口当たりが変わってくると言われていました。ウスターソースを木樽で仕込んでいるのは全国でもハグルマ(株)だけかもと聞き、伝統あるこの製法をいつまでも守ってGC「ウスターソース」を製造してほしいと強く思いました。
(グリーンコープ生協ふくおか 小林)
GC「ウスターソース」に使われているびんは、リユースびんです。
温水で洗浄する前と洗びん後に、15分交代をしながら、人の目でびんの割れや欠けを確認しています。
ソースが流れているパイプの途中に1mm以下の網のフィルターを設置し、さらにマグネットフィルターを通すことで異物除去を行っています。
びんは1分間に約70~80本ほど充填され、その後キャップを付けて密封します。
密封後、デンプンのりでラベルをのり付けします。
箱詰めを手作業で行います。
最終検品を人の目で確認するためだそうです。
箱詰め後、金属検知器に通し、ケース単位の重量チェックをして、製造月日と賞味期限が印字され、パレットに積み上げられて出荷を待ちます。
GC「ウスターソース」は、1日に約5000本製造されています。(GC「とんかつソース」、GC「お好みソース」は1日約3600本)
GC「ウスターソース」は年間約4万本が組合員に供給されており、組合員以外にも、グリーンコープのお取引メーカーへ業務用として出荷もされています。
(グリーンコープ生協ふくしま 押山)
試食の様子
GC「ウスターソース」とGC「トマトケチャップ」を試食しました。
ソースは3年熟成させているので、まろやかな中にも香辛料が効いていて、さまざまな料理を引き立たせてくれると感じました。
昼食交流
昼食交流会では、GC「ウスターソース」の使い方やGC「トマトケチャップ」の話題で盛り上がりました。
連合会商品おすすめ委員会メンバーが、家庭でウスターソースを隠し味や様々なアレンジに使っている話を、ハグルマ(株)のみなさんも楽しそうに聞かれていました。GC「トマトケチャップ」についての質問もたくさん出され、トマトの収穫量が安定しない中で予約を取る難しさ、年々GC「トマトケチャップ」の利用が増え続けていること、原料のロスを少しでも減らすため、運搬方法を工夫していることを知りました。市販のケチャップで使用される外国産トマトペーストは品質が一定しているのに対して、国産トマトは原料の状態に合わせて製造するため、味の調整に手間がかかりますが、加熱工程が少なくすむため、本来のトマトの風味が活かせるとのことでした。GC「ウスターソース」もGC「トマトケチャップ」もとても高品質なのに、普段使いできる価格で利用できるのは、メーカーの努力と共同購入という形だからこそだと思いました。私たちももっと利用していきたい、たくさんの人にこの商品の魅力を伝えられるようにしっかりアピールしていきたいと思える交流会でした。
(グリーンコープかごしま生協 今吉)
<おわりに>
ハグルマ(株)では、GC「ウスターソース」をはじめ、トマトケチャップ、ドレッシング、焼き肉のたれなど多くのグリーンコープ商品を製造しています。工場内に入ると、甘酸っぱくて奥深い香りに包まれました。GC「ウスターソース」は、できるだけ国産原料にこだわり、10種類の香辛料をじっくり煮込みます。その後、大変貴重な木樽で3ヵ月熟成することで、まろやかでコクのある味に仕上がります。直接目にした7000L入る木樽は、ウスターソースが染み込み40年の歴史を感じました。
また、市販のケチャップは約9割が輸入(外国産)の加工用トマト(ピューレ、ペースト)を使用していますが、GC「トマトケチャップ」は希少な国産トマトを使用しています。露地栽培の加工用トマトは横に横にと大きくなるので、真夏の収穫時は、四つん這いになりながら一つひとつ手作業で行っているそうです。私たちの手元に届くまで、多くの人の思いが詰まったGC「ウスターソース」やGC「トマトケチャップ」の素晴らしさを、一人でも多くの組合員に伝えたいと利用普及に取り組みました。
連合会商品おすすめ委員会
★GC「ウスターソース」とGC「トマトケチャップ」の豆知識★
★GC「ウスターソース」を使ったデザート★
出典:ハグルマ(株)学習資料
2024年10月22日