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連合会 商品おすすめ委員会の「2023年度 津軽みらい農協石川、津軽産直組合視察・交流」の報告です

2023年度 津軽みらい農協石川、津軽産直組合視察・交流

日 時:2023年10月12日(木)~14日(土)
視察先:青森県
取扱商品:津軽みらい農協石川:りんご
     津軽産直組合:りんご、ごぼう、りんごジュース

主 催:連合会商品おすすめ委員会
参加者:組合員5名、同行事務局2名

《はじめに》
グリーンコープにはたくさんの産直産地があり、組合員が産地に出向き視察・交流をしたり、生産者に来訪いただいたりして交流を行ない「生産者との顔の見える関係」を大切にしています。
10月に青森県にあるりんごの産直産地、「津軽みらい農協石川」と「津軽産直組合」を訪問し、圃場の視察および生産者との交流を行なってきました。その様子を紹介します。

【産直産地の紹介】
津軽みらい農協石川
1991年の台風19号で壊滅的な被害をうけた産地を支援するための落果りんごの企画や支援金の取り組み等をきっかけに、産直取り引きが始まりました。長年、農協全体で環境にやさしいりんご作りをしている産地です。2007年9月に減農薬部会が立ち上がり、部会の名称については、ちょうど産地を訪問していたグリーンコープの組合員の意向も反映させ、「津軽いしかわあっぷる☆スターズ」となりました。2013年の台風被害では組合員にカンパを募り支援金をお届けし、また2014年のひょうの被害では7割ものりんごに傷がついたためひょう害果の企画を行ない、支援金も贈呈しました。さらに2021年には季節外れの低温と遅霜でりんごの生産量が激減したため、組合員カンパに取り組み、支援金をお届けしました。


津軽みらい農協
津軽いしかわあっぷる☆スターズのみなさんと

津軽産直組合
2021年の凍霜害と、減農薬栽培のりんご生産者の縮小により生産者を探していて出会いました。2022年より取り引きを開始しています。りんごに関しては積極的にネオニコチノイド系農薬不使用の栽培に取り組んでおり、木本来の生命力を最大限に生かすための最適な土作りや、極力農薬に頼らず育てた強い根や葉から栄養が吸収できる栽培を行なっています。


津軽産直組合のみなさんと

【10月12日(木)】
*津軽みらい農協石川の選果場を視察し、交流会を行ないました。
グレーのコンテナの中には20kgのりんごが入っていて、たくさんのコンテナが専用の巨大な冷蔵庫で保管されます。

冷蔵庫の中はりんごが品種ごとに高く積み上げられ、常に0℃に設定されています。訪問した10月中旬、冷蔵庫の中は寒く感じましたが、真冬は外気温の方が低くなるので、冷蔵庫に保管しておかないとりんごが凍ってしまい商品にならないそうです。

りんごはセンサーで色や大きさごとに選別されます。どんどん流れていくりんごは、選別された場所で転がり、人の手で最終チェックをされ箱に詰められます。

津軽みらい農協石川支店の横には大きなCA貯蔵庫(何十億もする高い施設)がいくつもありました。CA貯蔵庫ではりんごを冬眠状態にして呼吸をゆっくりにさせ、エチレンガスを出しにくくするので、長期間(春先まで)りんごが楽しめます。


CA貯蔵庫の中、10月中旬はまだ空っぽ

交流会では、りんごの生育状況などをお聞きました。例年よりも気温が4~5℃高いこと、過去最高気温39.3℃を記録したこと、暑すぎてりんごが日焼けし加工用になるものや落果してしまうこと、雨が少なかったので病気の心配はあまりなかったけれど害虫の防除に苦労したことなどなど。会ってお話を聞くことで、日々の大変な様子がしっかりと伝わってきました。生産者のみなさんのりんごに対する愛情もたくさん感じることができる交流会でした。
グリーンコープ生協ふくおか 片山


組合員からのメッセージ贈呈

 

【10月13日(金)】
*午前は「津軽みらい農協いしかわあっぷる☆スターズ」工藤(秀)さん、工藤(真)さん、小田桐さんの圃場を見学し交流しました。


工藤(秀)さん


工藤(真)さん


小田桐さん

早生ふじを収穫させてもらいましたが、どっしりと重く、真っ赤に色づいた立派なりんごに感動しました。また、耕作放棄地のりんご畑を借りて20年ほど栽培している圃場も視察しました。今年の夏は青森でも猛暑が続き、夏の草刈りが本当に大変だったそうです。猛暑は人間だけでなく、りんごの木にもダメージがあり、収穫前にりんごが落ちてしまう自然落下の被害がでています。しかし、とっても甘くて美味しいりんごができています!とのことで、その証に鳥が突いて柔らかくなった所を、ハチが中身を食べに来て、大きな空洞ができているりんごが沢山ありました。生産者から「毎年組合員さんが視察にきてくれるから、減農薬でがんばっている!組合員さんの気持ちが伝わるので、今年もがんばって作ろう!と気合がはいります!」との言葉に、顔と顔の見える産直関係の素晴らしさを再確認しました。   
グリーンコープ生協おおいた 田中さん
                             
*午後は「津軽産直組合」斉藤(篤)さんと佐々木さんの圃場を見学し、交流しました。
斉藤さんの圃場では、ジョナゴールドの選別をされていました。10月初旬の暴風でかなりのりんごが落果し、枝折れも発生したそうです。また今年は果実に色がなかなか付かず、赤くなるのを待つと果肉が柔らかくなってしまうので、赤くならなくても収穫をしていると言われていました。


ジョナゴールドの収穫、真っ最中!


斉藤(篤)さんと後継者の息子さん


佐々木さんと後継者の息子さん

津軽産直組合では、組合員の圃場は全て土壌分析をしていて、りんごにとって最適なpHやりんごの木自体を強くするための土作りを行なっていました。りんごの木の下の雑草にクローバーやハコベラが生えてくると、圃場の調整が上手くいっていると話されていました。
グリーンコープ生協ふくおか 小林さん


圃場はクローバーなどがびっしり

 

【10月14日(土)】
*弘前市にある津軽産直組合生産者の斉藤(充)さんと木村さんの圃場を視察し、交流しました。


斉藤(充)さん


木村さん

津軽平野にある圃場からはどこにいても岩木山を望むことができました。10月下旬に収穫を迎える「サンふじ」がたくさん木に実っていました。

訪問した10月は果実に色を付けるための葉摘みと玉回しの最中で、収穫が続くこの時期が一番忙しいとのことで、数名のパートさんが作業中でした。今年は夏場に高温の日が続いたため高温障害で自然落下する実もかなりあったようですが、生育状況は例年通りとのことでした。土造りにこだわってネオニコチノイド系農薬不使用で栽培された美味しいりんごが届くのが今から楽しみです。         
グリーンコープやまぐち生協 大山さん

*圃場視察の後は、津軽産直組合の事務所2階で昼食交流をしました。


りんごジュースで乾杯!!

交流会では、りんごの生育状況などのお話を伺ったり、酸味のあるりんごが調理に向いていることや、ジュースは甘めのりんごで作った方が美味しいことなども教えていただきました。りんごはすりおろしてカレーに入れると美味しいことはよく知られていると思いますが、生産者の中にはすりおろさずにカットした状態で入れる方がおられ、具として美味しいことを教えていただきました。
昼食交流の後は、事務所1階の選果場を見学しました。現在(10月中旬)、選果場は新しい機械を導入されているところで、年内に完成予定とのことでした。また津軽産直組合では、今後の人手不足に備えて、機械化・AI化を進めている様子でした。
グリーンコープ生協くまもと 馬場さん


りんごの色、大きさ、糖度を選別するセンサー


選果機について説明を聞きました。

 

《視察を終えて》
 光センサーのある選果場や巨大な貯蔵庫、想像を超えるほど大量に積まれたコンテナの数など、どこを見ても規模の大きさに圧倒されました。りんご大国青森県内でも、減農薬やネオニコチノイド系農薬不使用といった環境に負荷をかけずに育ててくださっている生産者はほんのわずかで、厳しいグリーンコープ基準で栽培してくださっていることに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。今年は順調に収穫を迎えると思っていた矢先、猛暑の影響により木がダメージを受けりんごが自然落下をする被害が出ているとのことで、1つの圃場で400キロも自然落下した所もあり、全体的に2割減の収穫量になっているとお聞きしました。また、生産者は気温が上昇することで虫の発生やその時期が読めず、今までの栽培方法では難しくなっている状況だとも言われていました。その様な厳しい状況の中でも、組合員の思いに応えたいと大切に育てられる貴重な産直りんごに思いをよせて、生産者の応援につながる早期予約と利用していく大切さを多くの組合員に知っていただきたいと思いました。

連合会商品おすすめ委員会

2023年12月11日

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