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西日本豪雨水害の復興支援報告(おかやま)です(6月1日~30日)

 

<グリーンコープ生協おかやま>からの報告

 

◆6月1日(月)~3日(水)

【有井地区でチラシを配りました】
おひさま広場近隣の有井地区で「お困りごと聞かせてください!」のチラシを配りました。
倉敷市有井地区は氾濫した末政川が流れている地区です。
地区内には平地と高台があり、隣同士の家でも2階まで浸水した家と全く被害がなかった家がありました。
被災した方も被災しなかった方も、皆さんで交流できる場づくりとして、グリーンコープが何度かイベントを行いました。有井地区に約650枚のチラシを配布しました。

◆6月4日(木)

岡田地区でチラシを配りました
倉敷市岡田地区はグリーンコープが定期的にイベントやサロンを行っているからか、チラシを配っていると、顔見知りの住民の方々に「先週大通りでゴミ拾いしてたでしょ」とか「早くサロンがしたいわね」「私の家はここなのよ」などたくさん声を掛けられました。
岡田地区は氾濫した小田川から山側に2キロ以上離れた地区ですが、被害は大きく、住民のほとんどの方が被災されています。
各住宅地の中には更地になっていたり、改修されずそのままになっている家、改修中の家がたくさんありました。
  

午後からは写真をDVDに保存する作業が終了したので、先週住民の方から預かっていたネガを返却しました。
住民の方とDVDを一緒に確認しながら、お子さんの結婚式のエピソードや大阪旅行の思い出、お孫さんのことなどたくさんの思い出をお話しされました。
写真一枚一枚に話が尽きず大変喜んでおられた様子でした。

 


◆6月5日(金)

【岡田地区でチラシを配りました】
チラシの配付中に挨拶をした方から何を配っているのか聞かれ、5分くらい話をしました。その1時間後にその方からお電話があり、「
倉敷市街のみなし仮設住宅に住んでいたが、自宅は内装だけ直してもらってとりあえず住めるようになったので最近戻ってきた。しかし全部屋を直したわけではないし、今から外装も直してもらわなくてはいけないが足場を作るだけで50万円かかると言われ驚いた。これから少しづつ直していこうと思っている」とのことでした。

写真についてお聞きすると、「卒業アルバムが水に浸かって引っ付いている」と言われたので「洗浄できるかもしれないので一度見せてください」とお伝えしたところ、おひさま広場に持ってこられました。

持参された卒業アルバムをめくりながら確認していると、当時の思い出話が止まりませんでした。時には涙ぐまれたり、冗談を言われたり・・・約一時間の間ずっと話し続けられていました。写真を預かることで繋がりが持てたので今後も連絡を取りたいと思います。
 


◆6月9日(火)

辻田地区へチラシを配りました
氾濫した小田川から一番離れている地区ですが、地区全体が被災しています。
住宅地は有井、岡田地区と同じ様子です。地区内のお宅でどのくらいの高さまで浸水したのか尋ねると、床上160センチまでだったそうです。
「床上180センチ以上が全壊となるが自分の家は床が高いので半壊となった。頂くお金は少なくなったがたくさんの方から援助をしてもらって今は落ち着いた生活をしている。」と話されました。

チラシ配り中にチラシを見られた男性の方から電話がありました。
「被災して2年経ち生活も落ち着いてきたので、今まで援助してもらった方へお礼をしたい。どのようなものが良いと思うか。いくらぐらいお返ししたらいいものだろうか。意見を聞きたい。」ということでした。
「日常生活を取り戻すことが最優先」「お見舞いをくださった方もそれを何よりも望んでいらっしゃるはず」「手紙などで感謝の気持ちを伝えるのが良いと思う」とお答えしました。

また、先週チラシを見て電話された方からも電話があり、30分ほどお話ししました。
内容は先週と同じものでしたが、「こうやって話を聞いてくれるだけで心が落ち着く。ありがとう」と言われました。「またいつでもお電話ください」とお伝えしました。
  

 

◆6月15日(月)
本日は、真備のおひさま広場で、写真洗浄を行ないました。
写真洗浄を行なっていると、先日、個別訪問をしていてお話をした方がおひさま広場に来られました。
「先日お宅に写真を預けたが申し訳ないので引き取りに来ました」とのことで、「全然申し訳ないことはないですよ」とお答えしました。それからその方はしばらく身の上話をされて帰られました。
そうしたら、今度はお友達を連れて来られて「この方も写真が流されて困っていて、どうにか1枚だけ助かったから、この写真をどうにか綺麗にして欲しい」と言って写真を預けて帰られました。
災害からやがて2年が経とうとしていますが、最近になって、「実はまだ写真があるのよ・・・。」ということでネガを持って来られたりする方がいらっしゃいます。
今後もしっかりと皆さんのお話を聞きながら活動をしていきたいと思います。

※東北のお母さんたちからいただいたマスクをまずは2名の方にお渡しいたしました。マスクはすごく喜ばれていました。ありがとうございました。

 

◆6月16日(火)
おひさま広場で写真洗浄あらいぐまさんより3月から預かっている写真の仕上げ作業を行いました。
仕上げ作業ではインク等の汚れが良く落ちる濃度の高い無水エタノールを使用していましたが、新型コロナウイルスの影響で品薄状態となり作業を中断していました。
5月末より無水エタノールでの作業が再開でき、とても綺麗に仕上げることが出来ています。
約3000枚の思い出の写真とともに写真一つ一つに丁寧にメモ書きを残されていたので、持ち主の方も写真が戻ってくることを心待ちにされているのではないかと思いました。
早く綺麗にしてお返し出来るようにしていきたいと思います。

 

◆6月17日(水)
本日は、約5ヶ月に及んだ約3000枚(1世帯分)の写真洗浄が終了しました。

切り出し 12月25日~3月24日
洗い    3月27日~4日21日
仕上げ   4月28日~5月 7日
再仕上げ  6月 4日~6月17日

途中、台風19号被害による長野のりんご生産者の方の写真と同時進行しましたので少し遅くなりました。
かかった月日の内訳は、①切り出しに約3ヶ月、②洗いに約1ヶ月、③仕上げと再仕上げに約3週間かかりました。

切り出しはカビが多くてバクテリアによる腐食が進んでいました。残念ながら復活させることが出来ない写真もかなりありました。
洗いにおいては、泥がこびりついてなかなか落ちなかったり、ポケットアルバムに2枚重ねで保管してあったためにその2枚を水の中で破らないように離すのが難しかったです。
仕上げについてはコロナの影響でエタノールが不足していましたので、メラミンスポンジを使って侵食部分を落とすなど工夫しました。無水エタノールを手配出来てからは、効率よく進みました。
こんなにたくさんご家族との写真を撮られていた方なので、洗浄が出来上がるのを心待ちにされているのではないかと想像します。
できるだけ早くお返しし、ご家族で見て元気になっていただきたいと思います。

 

 ◆6月18日(木)
本日は、12月からお預かりしていた約3000枚の写真と、5月末から「写真洗浄@あらいぐま」からお預かりしていた約1000枚の写真の切り出し、洗浄、仕上げ作業が終了しましたので、あらいぐまさんの作業場に返却してきました。ご本人に写真を返却するために、写真をポケットアルバムに入れていく作業を一緒にしました。
写真表面のインクのベタつきがあるものは、ポケットアルバムのフィルムにインクが付かないように袋に入れ、メモ書きは写真と一緒に収めました。
返却物は写真だけではありません。当時の情景をなるべく再現出来るように、持ち主の方のお子さんの出生記録、幼稚園や小学校で貰ったお手紙、運動会のプログラムなどもあります。
これらも一度は浸水しているために、張り付き、破れ、反りがあります。
それについては、絵の具用のヘラやメラミンスポンジを使って丁寧に汚れを落とし、破れた部分はセロハンテープやスティックのりで補強をします。
ポケットアルバムへ入れる作業は初めてでしたので、丁寧に教えていただきながら作業を進める中、改めて写真一つ一つを大切に扱う事、1枚でも多くの写真を残す事など、写真洗浄に対する思いがまた一段と強くなりました。たくさんの事を学ばせていただいた、写真洗浄@あらいぐまさんに感謝です。ありがとうございました。
  


◆6月19日(金)
午前中に真備にあるコミュニティスペース「おひさま広場」の草抜きをしました。
雨が降った後でしたので、根が張って抜きにくい草も簡単に抜くことが出来ました。
綺麗になったおひさま広場へ地域の皆様にぜひ遊びに来ていただきたいと思います。
午後からは写真洗浄あらいぐまさんからお預かりした約1000枚の写真をアルバムに入れていく作業をしました。
あらいぐまさんから教えて頂いた事に気をつけながら、丁寧に作業をしました。
イラストの切り抜きは台紙に綺麗に貼り付けて、アルバムと一緒に両面テープを使って繋ぎ合わせました。
持ち主の方の喜ぶ姿を思いながら、作業を進めていきたいと思います。
  

 

◆6月22日(月)
本日は、午前中は「お困りごと聞かせてください」チラシの配布を行ないました。
そうするとすぐに電話があり、「被災をして失業し、見なし仮設に住んでいて、元のアパートにどうにか帰って来たが、車のローンの支払いなどで生活が大変である、7月から障がい者枠で就職をするが、生活の立て直しのためにどうにかならないか?前から誰かに相談したかった」という内容でした。

それから自宅にお伺いして詳しく事情をお聞きしました。
その中の一つのエピソードとして「本来ならば失業をしているのでアパートを借りることがなかなか出来ないが、大家さんが貯金通帳の残額が少々あれば住んでいいよ、と言ってくれたから住めている。これについてはとても感謝している」とお聞きしました。町並みは災害当初からはガラッと変わり綺麗な一戸建てやアパートが建ち並んでいます。
そしてそこに現在、皆さんは住まれています。一見「復興したのかな?」と思ってしまいますが、困っている方はまだまだいらっしゃると感じています。
まずは今回ご相談いただいた方に対して、これからどうできるのかを関係機関と話し合っていきたいと思います。
 

 

◆6月24日(水)
写真洗浄あらいぐまさんよりお預かりしている1112枚の写真を、ポケットアルバム38冊に入れる作業が完了しました。

ご家族で一緒に見ながら、当時の情景を思い出して、笑顔になっていただけたらと思います。
午後からは、写真洗浄あらいぐまさんへ写真を返却に行き、新たに2169枚の写真のアルバム入れの作業をすることになりました。
その写真は、以前グリーンコープ生協おかやまが、切り出し作業から仕上げ作業を行った写真でした。
最初から最後まで作業をさせて頂けることに嬉しく思いました。
  
  

 

◆6月25日(木)
支援活動のひとつとして、「お困りごと聞かせてください」のチラシを配布しています。
そのチラシを見て「被災をして60年前の卒業アルバムだけが残っているが、どうしても再生をお願いしたい」とお電話をされて来られた方がいらっしゃいました。
その方とお友達の写真をお預かりしていましたので、洗浄と再生を本日から開始しました。
お友達の七五三祝いの写真は洗浄後、厚紙で外枠をつくりなおしました。卒業アルバムは、見るだけで被災の様子がわかるくらいが激しく損傷していました。
特に、ページとページが貼りついてしまい、なかなか外せなくて苦労しました。
写真部分のみならず、大切な名前と住所が印刷してあるページもかなり損傷していました。
60年前のアルバムだけに、アルバム自体が連絡先になっている可能性があり、このページがないと連絡が取れなくなるのではと思い、ピンセットで何層にも貼りついている紙をとっていき、ようやく名簿が見えて来ました。
クラスごとの名簿もかなり損傷していましたので、白い用紙に名前部分をピンセットを使い貼っていきました。
このアルバムが再生出来るように頑張りたいと思います。
  

◆6月26日(金)
本日は、朝から真備町下二万地区のサロンで繋がりのある皆さんがおひさま広場に来られました。
皆さんは、公民館で大江戸玉すだれ「竹風会」にて玉すだれを習われていますが、新型コロナウイルスによる規制は一定解除されたものの、公民館がまだ使えなくて困っておられていました。そこで今回、おひさま広場を7月と8月の合計5回利用予約されました。
皆さんからは「とても助かります。こんなに広いから、これでようやく思いっきり大きな声を出して練習が出来ます。嬉しい!」と喜んでおられました。
  

 

◆6月27日(土)
本日は、真備町のおひさま広場で、第2回「おひさまマルシェ」を開催しました。
このおひさまマルシェは、ゆったりとした雰囲気の中で会話を楽しんだり、人と人との繋がりを目的に毎月第4土曜日に開催しています。
しかし、新型コロナウイルスの影響で3ヶ月程開催出来ていませんでした。
今回は久しぶりの開催でしたが、真備町で事業を営んでいる皆さん(清酒会社さんのお酒や甘酒、真備町の農家さんの野菜、パン、木工、雑貨、ハーバリウム、スムージー、かき氷の販売など)。さらには被災をして店舗を失った韓国料理店の方にキムチをつくって出店していただいたり、と様々な形で色んな方々に携わっていただきました。
本日は9:00~12:00まで開催しました。開始から終了まで会場におられた方もあり、会話が弾み、笑い声が聞こえる雰囲気のとても良い空間が出来ていたと思います。

 

 

 

 

おひさまマルシェを開催している傍らで、洗浄した写真の返却をしました。
取りに来られた方は、全体が綺麗になっていることについては、とても喜んでおられました。
しかし、息子さんの3歳時のお顔がいまひとつ分かり辛かったので少しがっかりされていました。

 

 

◆6月29日(月)
先日に引き続き写真洗浄あらいぐまさんよりお預かりしている写真をアルバムに入れました。
パノラマ写真は、写真の角になる部分をコピー用紙に切込みを入れて貼り付けました。さらに台紙に貼り付けて、ひとつのアルバムに出来たらと思っています。

◆6月30日(火)
写真洗浄あらいぐまさんよりお預かりしている写真をアルバムに入れる作業が完了しました。
御家族の写真や旅行先での写真をたくさん撮られていました。写真を見てその時を振り返り、笑顔になっていただけたらと思います。


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2020年7月28日

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