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2019年度「ピョンファ・エ・ダリ(平和の橋)韓国への旅」の報告です

 

2019年度 グリーンコープ共同体
ピョンファ・エ・ダリ(平和の橋)韓国への旅

グリーンコープ共同体主催で、第23回ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅を開催しました。

日 時:2019年7月27日(土)~29日(月)
参加者:組合員12人 事務局2人
訪問先:西大門刑務所、南大門市場、天安独立紀念館、日本軍「慰安婦」歴史館、光化門広場、景福宮、民族博物館、タプコル公園、ドュレ生協店(エコ生協鐘路店)

 グリーンコープでは、平和の取り組みの一環として、日韓の過去を認識し未来に向けて市民が連帯することを目的に、「ピョンファ・エ・ダリ 韓国への旅」に取り組んでいます。
 2019年度「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」は、今年で23回目を迎えました。過去の日本による侵略の歴史を知り、韓国の生協組合員との交流をとおして、市民の連帯を確認する「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」の様子を報告します。

 

7月27日(土)
西大門刑務所歴史館

戦前は日本からの独立を願った韓国の独立運動家が投獄され、戦後は韓国での独裁政権に立ち向かった民主化運動家が監獄暮らしを科せられた場所です。祖国独立のために戦った女性や子どもたちも犠牲になり命を落としました。地下には拷問を行なう部屋がありました。当時のまま残されている獄舎では独房もあり、肉体的、精神的苦痛が与えられました。
 

7月28日(日)
天安独立紀念館

韓国国民からの募金で建設され、1987年8月15日に開館した天安独立紀念館。入場は無料で多くの家族連れでにぎわっていました。弾圧に耐え、独立を勝ち取った韓民族の誇りを育てる紀念館だと感じました。

 

日本軍慰安婦歴史館「ナヌムの家」

現在3人のハルモニ(おばあさん)が暮らしていますが、1人は入院中で、2人のハルモニの体調をみながら見学に来られた方にお話しされています。
今回の訪問では93歳のハルモニと交流することが出来ました。
ゆっくりと話されるハルモニから当時の様子や「慰安婦」にされた少女たちの苦しみを聞き、メモをとる参加者は涙を流しました。

ドュレ生協との交流

ドュレ生協との交流では、まず、韓国の「朝鮮民画」に挑戦しました。あらかじめうちわに描かれている下がきに色をつける作業をドュレ生協の組合員の方たちと一緒に行ないました。グリーンコープと同じ福祉活動基金も立ち上げられているという報告を聞きました。減農薬や無農薬、産直など、こだわりをもっておられ、親近感もわき、言葉は通じなくても気持ちが通じ合う交流が出来ました。今回の交流会のためにたくさんの準備をしていただき、心を尽くして笑顔で迎えてくださいました。
 

7月29日(月)
光化門・景福宮

景福宮は朝鮮王朝の宮殿、光化門は正門です。
多くの観光客が訪れ、民族衣装のチマチョゴリを着ている人たちもたくさん見かけました。

民族博物館

韓国の生活文化を研究・展示・保存しています。人々の暮らしや季節ごとの様子、冠婚葬祭などの儀式についても知ることができました。

タプコル公園

1919年3月1日、日本の植民地支配に抵抗して市民や学生が起こした「三・一独立運動」の発祥の地です。独立宣言書が刻印された八角亭があり、韓国中に広がっていった独立運動の様子が12枚の銅板のレリーフに刻まれていました。

ドュレ生協店舗

ドュレ生協の店舗を見学しました。活動センターはキッチンもあり、料理講習や民衆交易についての学習会など行なっているそうです。昨年からは行政と一緒に地域の方たちとの共有スペースとしての活用も始まっているとのことでした。店舗でのお買い物もさせていただきました。

 

<参加者の感想>
・私たち日本人は日本側から見た歴史は学びますが、相手側の過去の歴史をあまり学んできていないような気がします。正しい歴史を知り、お互い理解、尊重し合い、寄り添い、交流を続けることでいい関係が結ばれ、平和につながるのではないでしょうか。
・「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」に参加し、平和について深く考えることが出来ました。その事を伝えることは、生命を育むグリーンコープ運動の一部だと思いました。生命を大切にすることと、戦争や暴力がいかに相反するものか、だからこそ平和や戦争について考える必要があるのだと思いました。
・今回の「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」に参加して知ったこと、感じたことを報告会などで伝えたいと思います。これからも自分の中にある「不戦決議」を実践していきたいと思いました。
・私はこれまで日本人としての一方的な感覚しか持っていませんでした。一人の人間として、生身の相手に向かい合いそれぞれが個人としてどう感じるかを言葉にして伝えあうことが連帯と共生につながっていくと感じました。例えば温かく迎えてくれたドュレ生協の方々は、明るくやさしい母親でした。互いに顔の見える関係をつくり、連帯しようとすることが不戦につながる近道だと思いました。
・今回の「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」では、金起燮(キム キソプ)顧問に資料館での解説はもちろん、バスの中や食事の時にも平和学習会のように様々なことを話していただきました。日本は「法」の国。韓国は「理」の国。「法」の国と「理」の国という民族の違いでわかり合えていない部分がある。グリーンコープは「心」の国。「心」の国が「法」の国と「理」の国の関係を繋ぐと思います、という金顧問の言葉が印象的です。
・ドュレ生協の店舗を見学しましたが、活動センターはキッチンもあり、料理講習や民衆交易についての学習会など行なっているそうです。昨年からは行政と一緒に地域の方たちとの共有スペースとしての活用も始まっているとのことでした。店舗でのお買い物もさせていただきました。
・韓国と日本の歴史を知り、「いのちの尊さ」「平和の大事さ」を実際に見て、聞いて体験して学びました。今回の旅をとおして平和を未来につなげていけるようにしていきたいです。
・「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」に参加した後の「共生・平和長崎自転車隊」の「不戦」のゼッケンが今年は今まで以上に目に染みました。

 

<旅を終えて>
「ピョンファ・エ・ダリ韓国への旅」は、平和について考え未来に向かって連帯を模索することを目的にした取り組みであり、グリーンコープの大切な取り組みだと実感することが出来ました。今まで知らなかった過酷な歴史を知ることは、本当に辛く悲しいことでしたが、そこにある歴史の事実に参加者それぞれが目を背けることなく受け止め、平和の大切さを考えることが出来ました。
ドュレ生協との交流会では、温かい歓迎に、それまでの行程の張りつめた気持ちが解きほぐされ、心通う交流をすることができました。こうした市民レベルでの交流こそが大事で、平和につながることを実感しました。
過去の過ちを二度と繰り返さないために、また、未来の子どもたちに互いに尊重し合える関係を引き継ぐために、この取り組みをとおして理解を深められるように交流を重ね、連帯を深めていきたいと考えます。

2019年11月5日

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