【実務編】帳票を作成しよう

この【実務編】では、家計改善支援に欠かせない主要な4つの帳票「相談時家計表」「家計計画表」「ライフイベント表」「キャッシュフロー表」の作成を動画を通して学びます。また、高齢者の場合は、特徴的な費目が多いことから、高齢者向けの帳票も準備しています。その作成方法についても学びましょう。

基礎編のおさらい

実務編では、基礎編で扱ったケースの継続ケースをもとに帳票作成を学びます。まずは、ダイジェスト動画で基礎編のおさらいをしてみましょう。

家計改善支援の流れのおさらい

図:家計改善支援の流れ(クリックすると拡大表示します)

家計改善支援の流れと帳票の関係性については【家計改善支援の枠組み】のページをご覧ください

本ページで学ぶ主要な4つの帳票の概要

さらに学びたい方は

ケースの概要

この【実務編】のケースは、【基礎編】のその後の田中家の変化と、新たに抱えた困難の解決を目指す内容になっています。

【基礎編】においては、次男の浩介さんはPCスキルを活かして、臨時の事務職として短時間のアルバイトで会社に雇用されていました。

その後、平成28(2016)年11月に事務職員としてのPCスキルと誠実な人柄が好評を得て、正規職員として雇用されました。社会保険等全てを差し引いた手取り収入は約20万円程度、賞与は入社5年間は年間80万円の契約です。母親の和江さんとともに堅実に生活した結果、平成29(2017)年の7月には、田中家のすべての滞納や借金の清算が終わりました。 浩介さんは、平成29(2017)年11月に、同じ職場のパートタイマーであった陽子さんと結婚し、陽子さんの長女日菜子さん(現在中学3年生)も一緒に田中家に入籍し、4人での生活が始まりました。
本ページの【実務編】は、その陽子さんが相談に訪れるシーンから始まります。それでは、学習を進めてみましょう。

相談時家計表の作成

はじめに 〜まずは手書きで作成してみましょう〜

家計改善支援の初回面談の様子を見ていただきます。初回面談では、現在の家計収支とその背景を丁寧に聞き取り、相談者と一緒に相談時家計表を作成していきます。

この教材は相談時家計表の作成方法・入力方法を学ぶ教材のため、面談場面は冒頭部分のみにしています。

※面談の進め方、聞き取り方については「【基礎編】2|初回面談への臨み方」をご参照ください。

相談時に聞き取った情報

演習用ファイル

田中陽子さんの相談時家計表を手書きで作成してください。

  1. 相談時家計表(書式)を印刷します。
  2. 電卓を用意します。
  3. 「相談時に聞き取った情報」を読みながら、記入していきます。
  4. 小計や合計も計算してください。小計は各項目や費目の右上に記入します。
  5. 記入が終わったら、モデル事例の相談時家計表見本と見比べながら、各費目や小計や合計に間違いがあったら訂正してください。

さらに学びたい方は…

エクセルによる相談時家計表(書式)作成

上記、初回面談で聞き取った内容について実際にエクセルを入力してみましょう。

エクセルファイルを入力してみましょう

「家計改善支援帳票(エクセル)」は、本ページで学ぶ4つの帳票「相談時家計表」「家計計画表」「ライフイベント表」「キャッシュフロー表」をひとつにまとめたものです。 本ファイルをダウンロードして、ファイルを開き、「相談時家計表」のシートを開いて、手書きで作成した相談時家計表を入力してください。

家計改善支援帳票の入力が終わったら、「相談時家計表見本(入力後)」で点検してください。間違いがあれば修正してください。

家計計画表の作成

はじめに 〜まずは手書きで作成してみましょう〜

本来は相談者本人の見直しについての考えを聞き取りながら、相談時家計表を修正していく形で一緒に家計計画を立てていきますが、家計計画表の作成方法・入力方法を学ぶための教材のため、面談場面はポイントのみにしています。 手書きでの修正の仕方は動画で示しますので参考にしてください。

相談時に聞き取った情報

演習用ファイル

田中陽子さんの家計計画表の手書きで作成してください。

  1. 手書きで作成した相談時家計表とそのコピーを1枚用意します。
  2. 赤ペンを用意します
  3. 「相談時に聞き取った情報」を読みながら、手書きで作成した相談時家計表に赤ペンで修正を入れながら作成していきます。
  4. 債務整理をする前の家計計画表①と債務整理後の家計計画表②を作成します。
  5. 小計や合計も計算してください。
  6. 記入が終わったら、家計計画表①見本と家計計画表②見本で点検してください。

さらに学びたい方は…

エクセルによる家計計画表作成

引き続き「家計改善支援帳票」(家計の見直し〜グラフの表示まで)を入力してみましょう

※このセクションでのエクセルは初回〜継続面談で作成した相談時家計表をもとに入力します。

演習用ファイル

*相談時家計表を入力したエクセルファイル(家計改善支援帳票)に続けて入力していきます。

相談時家計表を入力したエクセルファイルを開いて、手書きで作成した家計計画表①と②を入力していきます。入力が終わったら、「家計計画表①と②」と見比べながら、費目、小計、合計の数字に間違いがないか点検してください。家計計画表はキャッシュフロー表に数字がそのまま連動していますので、間違いがあったら修正して完成させてください。

家計再生プランについて

家計再生プランとは

家計改善支援では、「家計計画表」の作成とほぼ同時に、アセスメント結果に基づき家計の視点から解決すべき課題や目指す姿、支援の内容について「家計再生プラン」にまとめます。

「家計再生プラン」は、今後の家計に関する相談者と家族のプランであり、相談者と家族の主体性、意欲・意思が反映された「家計支援計画」に基づくものです。

家計改善支援員が作成し、相談者が内容を確認して自筆署名します。支援調整会議へ、「相談時家計表」や「家計計画表」とともに提出することになります。

 

詳細については、以下のファイルをご覧ください。

ライフイベント表・キャッシュフロー表の作成

まずは手書きで「ライフイベント表」を作成してみましょう

本来はご家族でこれからの生活の予定や計画を話し合ってもらい、それをライフイベント表に丁寧に記入していきますが、ライフイベント表の作成方法・入力方法を学ぶ教材のため、動画では収入・支出のパターンの違うイベントの聞き取りのみにしています。

相談時に聞き取った情報

演習用ファイル

田中陽子さんのライフイベント表を手書きで作成してください。

  1. ライフイベント表(書式)を印刷します。
  2. 「相談時に聞き取った情報」を読みながら、記入していきます。
  3. 記入が終わったら、ライフイベント表見本で点検して、完成させてください。

さらに学びたい方は…


ライフイベント表とキャッシュフロー表のエクセル入力

まず手書きで作成したライフイベント表を入力します。入力内容からキャッシュフロー表の入力も入力してみましょう。

演習用ファイル

*家計計画表を入力したエクセルファイル(家計改善支援帳票)に続けて入力していきます。

ポイント・補足

家計計画表を入力したエクセルファイルを開いて、手書きで作成したライフイベント表を入力していきます。続けてキャッシュフロー表の入力に進んで、キャッシュフロー表を作成してください。その際、家計計画表②を選んで、キャッシュフロー表を作成していきます。

入力が終わったら、「キャッシュフロー表(入力後)」で点検してください。金額があっていたら、グラフを確認してください。

キャッシュフロー表を入力するエクセルファイルは、年月とライフイベントを見ながら入力しやすように、ウインドウ枠の固定をしています。

高齢者向け帳票の作成

はじめに

高齢者向け家計改善帳票の仕組みと使い方について動画で説明します。

相談時に聞き取った情報および基本情報

高齢者向け家計改善支援帳票エクセルファイルをダウンロードして、「相談時に聞き取った情報および基本情報」を読みながら、モデル事例の相談時家計表の見本(入力後)をエクセルの相談時家計表のシートの入力して、家計計画表、支払い計画表の入力を進めてください。入力が終わったら、「モデル事例の相談時家計表・家計計画表・支払い計画表(入力後)」で点検してください。