東日本大震災支援活動 グリーンコープ

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マイファーム亘理(わたり)への「加工用トマト生産奨励金」の目録贈呈式を行いました

2013.12.11

 宮城県亘理町の被災された農家の方々が、農業復興に向けて設立した「農事組合法人マイファーム亘理協同組合」(マイファーム亘理。現在は「株式会社マイファーム宮城亘理農場」)。グリーンコープでは、共生地域創造財団とともにマイファーム亘理の加工用トマト栽培の支援をしてきました。今年は41トンの収穫があり、「亘理の真赤なトマトケチャップ」「亘理の真赤なトマトジュース」などに加工されます。
 2013年11月5日(火)に、マイファーム亘理への「加工用トマト生産奨励金」目録贈呈式を行いました。

<贈呈式の様子>

ひょうご理事長の土方さんがマイファーム亘理代表の千葉さんに目録を贈呈しました。

千葉さん(前列左)と土方さん(前列右)。他にもマイファーム亘理から、(後列)千葉さん、高野さん、小西さんが参加。


千葉さんからはお礼の言葉をいただきました。
「この間多大なご支援をいただきありがとうございます。どうにか形になってきましたがまだ課題も多く、グリーンコープさんや共生地域創造財団さんの支援・指導を受けて運営できており、感謝しています。今はトマトは終了し、大根・白菜・にんにくを作付けし、自力運営できるように取り組んでいます。今回も生産奨励金を届けていただきありがとうございます。」


<マイファーム亘理の現在の様子>

昨年は加工用トマトを6町歩(約6ヘクタール)作付けしましたが、今年はマイファーム亘理の体力にあった面積を考え4町歩(約4ヘクタール)の作付けとなりました。作付け後の生育は7月上旬までは順調でしたが、7月中旬からの長雨で病気が発生してしまいました。そのため、収量が大きく減少して今期の収量は41トン(計画の27%)でした。来年から圃場整備が入りますが、来期までは今の畑で対応できるので、今期の反省をして、継続してトマト栽培を行っていきたいと考えられています。「亘理の真赤なトマトジュース」「亘理の真赤なトマトケチャップ」も口コミで好評です。また、被災した地域でこのように大きな規模でトマト栽培を行えたことが評価され、東北初の日本水大賞を受賞したことも、地域を大きく活性化させている様子です。

<今後に向けて>

近隣の農家のお母さん達や若い人などの新しい参加者もあり、マイファーム亘理の皆さんは元気に、来期も4町歩(約4ヘクタール)の作付けを計画しています。生産物を少しでも無駄にしないよう活用していくことが来期の課題になっています。
グリーンコープは共生地域創造財団とともに、この2年間の支援の実績を基に、マイファーム亘理が自力での運営ができるように、伴走しながら必要な応援を考え、今後も農業復興応援を行っていきます。



共同体メンバーが株式会社 橋徳治商店の新工場を見学し、落成記念式典に出席しました。

2013.7.18

「おとうふ揚げ」や「えびフライ」などを製造する橋徳治商店は、2011年3月11日の東日本大震災の津波で大きな被害を受けました。この間、共生地域創造財団を通してグリーンコープも支援を続けてきました。
石巻市にある本社工場の近辺は、今後事業を続けることが困難な地域となるため、宮城県東松島市に新工場が建設されました。7月5日に落成記念式典が開催され、グリーンコープから3人の組合員が参加しました。

<東松島工場見学>

式典の前に新工場を見学しました。今後は「おとうふ揚げ」「えびフライ」の2品目(※)ともに新工場で製造される予定です。

※「えびフライ」は、現在、本社工場では製造できないため、別の企業に技術指導し、製造委託されています。


東松島工場(東松島市)


本社工場(石巻市)


工場敷地入口に設置された風車。ポールには、本社工場を襲った津波の到達地点6.9m、石巻漁港内にあった第二工場への到達点10.0m(プロペラの近く)が赤い線で表示されている。


 
津波により瓦礫やヘドロにまみれた機器の
一部は、ボランティアの手によって洗浄され
磨き上げられ、新工場で使用可能になった
 
加熱加工室にある機器


 
冷凍室
 
左から、工場を見学した手島さん(共同体商品検討委員会委員長)、中村さん(くまもと副理事長)、塩月さん(おおいた理事長)


<東松島工場落成記念式典 〜新しい出発(たびだち)の日〜>

 震災から2年4ヵ月となる2013年7月5日に開催された落成記念式典には、これまでの支援者を含む300人近い関係者が駆けつけました。

【この地の光になる!】
「多くの人にあの震災をわがことのように感じて欲しい。わがことのように感じなければ、あの震災とは何だったのかとなってしまいます。被災地では、悲しいこと、辛いことなど社会のあらゆる問題が凝縮して起こっています。何ができるのかしっかり考えて、皆さんにアクションを起こしてほしいと思います。お金には代えられないものすごい支援をたくさんいただいてきました。私たちは被災地で、この地の光になります!工場に命を吹き込み、商品に命を込めます」と、社長の橋さんは強い思いを語りました。

「津波被害のヘドロの中から唯一生き残ったネクタイ」を締めて
あいさつする代表取締役 社長 橋さん

【ともにがんばっぺ!】
「ここに至るまでには大変なご苦労があったと思いますが、これからが正念場だと思います。応援したいと思っている人はたくさんいます。橋さんには笑顔が似合っています。私たちと一緒に頑張って続けていってください。『宮城、がんばっぺ』『橋徳治商店、がんばっぺ』、との思いを込めました」と、おおいた理事長の塩月さんがメッセージを伝え、グリーンコープからの参加者である中村さん、手島さんとともに、共同体理事会メンバーからの寄せ書きを手渡しました。

左から、塩月さん、橋さん、中村さん、手島さん


社長の息子さん(写真中央)が、式典の最後を3本締めで飾りました。「2年前の悪夢のような震災から立ち直ることができたのは、皆さまのご支援があったからこそ」と感謝するとともに、「被災地復興の光となれるよう頑張っていきます」と決意を表明。ステージには、社長の橋さんが「私の誇りです」という39人の現スタッフが勢ぞろいされました。



6月9・10日、共生地域創造財団2周年報告会に参加したグリーンコープ共同体のメンバーは、主にグリーンコープが支援している事業を視察しました。

2013.7.16

「共生地域創造財団 設立2周年報告会〜いつか笑える日が来る〜」のようすについては、コチラから。

デイサービスえん

 宮城県山元町の沿岸部に震災2年前にオープンしたデイサービス「えん」は津波で全壊。利用者は全員車で避難し無事でしたが、経営する斉藤さん夫妻は海岸から約2キロ離れた自宅も床上1mまで津波が押し寄せ被災しました。3ヵ月後、自宅を清掃し自宅の狭いスペースでデイサービスを再開し、グリーンコープの福祉ワーカーズが継続的に支援に入りました。
 一般の一軒家のような施設で、設備に頼らず温かい人の手で介護するサービスで、利用者のお年寄りは自宅にいるような気持ちでくつろげる空間です。


共同体メンバーと斉藤さん夫妻(後列右端と前列右端)


 
 

共同体メンバーと話も弾む利用者の方々


マイファーム亘理

  宮城県亘理町で加工用トマトの栽培をしている畑を視察。

 
一面のいちご畑だったところが今は荒野。その
一角に約4ヘクタールの、青々と育ったトマトの
畑が広がる。
 
トマト畑を管理する森さん。「昨年は地下水は塩分濃度が高く使えないから、ポンプ場まで水を汲みにいくのが大変でした。今年も頑張っています。」


今年のトマトの生育は順調。今年は少し早めの8月初めに収穫をスタートさせる予定です。


一般社団法人 WATALIS(ワタリス)

 亘理町で被災地域のお母さんたちが集まり、FUGURO(ふぐろ)等を製作する事務所を視察。手仕事商品の評価は高く、現在は東京の百貨店やWeb販売などにも販路を広げています。

 
事務所内。地域の交流拠点となるよう、ここで
手仕事ワークショップや料理教室などが開催
されています。
 
着物の柄と色合いの組み合わせがおしゃれな
FUGUROや名刺入れなどが並んでいます。


ワタリススタッフの方々と共同体メンバー


一般社団法人コミュニティスペースうみねこ(2013年2月26日からママサポーターズの名前が変わりました)

 コミュニティスペースうみねこの活動場所でもあり、宮城県女川町で布草履づくりなどをしてお年寄りの居場所となっている「うみねこハウス」。

 
うみねこハウスでは布草履などの手作り品や
地元の特産品などを販売しています。組合員と
お年寄りたちとの話も弾みます。
 
女川名物のさんまを形どった「さんまnaたい焼き」


男性の仕事づくりとして始めたイチジク畑。向こうに見えるのは唯一浜で残っている2階天井近くまで浸水した代表の八木さんの実家の倉庫。


折浜・蛤浜

  折浜と蛤浜は、宮城県石巻市の小さい浜。漁港の再編整備で拠点漁港から外されましたが、浜の方々の復興への熱意で例外的に行政による漁港の嵩上げ工事が行われました。2011年7月からグリーンコープのボランティアが入り牡蠣(かき)イカダの準備を始め、2012年12月に出荷を再開することができました。

 
昨年12月に完成した牡蠣むき小屋
 
蛤浜の亀山さん夫妻。後ろは共生地域創造財団と一緒に浜の復興支援に取り組んでいるドイツ人建築家が建てた倉庫。


蛤浜。右にある更地の住宅に住んでいた方々は、今は仮設住宅に住まわれていますが、今後高台にできる復興住宅に移転される予定。



大震災から2年… 宮城県亘理町で初めて作った真っ赤なトマトからケチャップとジュースができました!

2013.3.7

   亘理の真赤なトマトケチャップ 370g
 
亘理の真赤なトマトジュース 食塩無添加 500ml
 


  宮城県亘理町は、全国でも有数のいちご産地でした。
  見渡す限りに並んでいたビニールハウスは、津波で跡形もなく流されました。被災された農家の方々を応援するため、グリーンコープでは長野の加工用トマト生産者にご協力いただき、塩分に強いトマト栽培の支援をしてきました。
  昨年夏、初めて収穫できたトマトを、ケチャップとジュースに加工しました。


 
震災後、瓦礫と雑草で覆われていた
ところに、6ヘクタールのトマト畑が広がり、
収穫時期は10〜20人が作業を行いました。
(収穫作業のようすはコチラ
 
亘理町の元いちご畑で加工用トマトの栽培に
挑戦したマイファーム亘理のみなさん


※グリーンコープでは、被災地で頑張っている生産者やメーカーを応援しようと「復興応援企画」に取り組んでいます。ご協力お願いします。

※支援の現状について機関紙(号外)で紹介しています。コチラから。


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