------カネシゲファームから近い場所の、BGAの事務所兼・作業所で、会議を終えた協会の皆さんが、昼食もそこそこに切り上げ、交流の時間を持って下さった。
 BGAは、標高2700mのカンラオン火山のふもと近く300〜600m地帯のバナナ生産者の協会であり、そこは民衆公益を始めた最初の産地である。(当初から「何よりも一番厳しい地域との繋がりから始めるのだ」という兼重さん達の強い意志があったそうです)

 これまでのネグロスの報告等でもお馴染みの、BGAの副委員長であるチータ・タカタさんをはじめ、女性4名、男性5名の皆さんからお話をいただいた。

・バナナを喜んでくれる人達がいてくれてうれしい。十数年、病虫害の問題がずっと続いているが、少しずつ回復しつつある。
・BGAにとっては厳しい時代だが、それでもこの協会を誰一人辞める者はいない。
・ 私たちの産地からバナナを皆さんのところに届けられなくても、グリーンコープは毎年来てくれる。それが大きな励みとなっている。
・JCNCの支援(組合員のバナナの購入)によって子ども達を高校(4年制)に行かせることができるようになった。まだ行けない子もいるが、奨学金を受けた子ども達は200名にのぼる。
・十数年前、病虫害の被害を受ける前、バランゴンバナナは2週間毎に500ケース以上を出荷していたが、今は月に70ケース程度。もう一度バナナを復活させたいので、300本のバナナの苗を植えた。
・1年もののしょうがやサバという料理用のバナナは育ち、回復しつつある。
・グリーンコープの皆さんにぜひ感謝の気持ちを伝えてほしい。BGAは設立15年。普通はバナナが届かなくなったら、そこで関係が途切れそうだが、毎年グリーンコープの子ども達は設立記念総会の7月30日に訪問して劇をしてくれ、家にも泊まってくれる。それは私たちの大きな精神的サポートになっている
・奨学金があったから大学進学し卒業できて夢みたいだ。感謝の気持ちを日本の人たちにぜひ伝えて欲しい。これまで200名くらいの子ども達が奨学金で大学に行けた。
・農業大学を卒業し、BGAの農業指導員になった。バナナだけでなく、他の作物を植え、たくさんの人にその技術を伝えていきたい。

☆農業大学を卒業・就学中の若者(女性2、男性2)がいずれも「大学で学んだことをBGAで伝えることで恩返しをする」と話していたのが印象的でした。後で(JCNC)大橋さんから「奨学金で大学進学ができるのは高校でオールAを取るほど優秀な子だけでほんの一握り。その選考資格はかなり厳しい」と聞きました。

☆若い世代が登場し、この地で農業の仕事をするのは素晴らしいと思います。しかし、彼らが指導をしても今は殆ど無給です。彼らの「バナナだけでなく、いろんな作物を植えお金をちゃんと得られるようにしたい」が、叶うことを心から願っています。

BGAの皆さんとの交流会