NO.311
2004年11月29・30日
パレスチナオリーブオイルキャンペーン
広島・福岡講演会 開催
<福岡市博多パークホテル>
パレスチナの人々の暮らしと平和を考えるため
グリーンコープではオリーブオイル供給の取り組みを進めています。

パレスチナはオリーブの産地として数千年の歴史をもっています。
オリーブオイルは古くからパレスチナの文化に根づいてきた食べ物で、同時に農民の貴重な生活の糧となっています。
供給に先立ってまずは、パレスチナの現状とパレスチナの人々にとってオリーブオイルがどういった意味を持つのかということを広く知ろうと考えました。


古くから平和の象徴とされてきたオリーブ。
パレスチナの大地から平和の願いを込めて、オリーブオイルを。

紺碧の空の下、美しい緑のオリーブ林のオリーブから作った、さっぱりして味わい深い、最高級の有機エクストラヴァージンオイルです。
ひと粒ひと粒、手づみで収穫したオリーブを、無添加・無化学処理で低温圧搾しています。だから味や香りが豊かで、脂肪酸やビタミンなどの栄養成分が損なわれずに残っています。
おいしくて滋養豊か、健康・美容にも良く、さまざまな料理に使えます。
 
 
講演会では、パレスチナの状況、農業の抱える問題点、また農民の暮らしとオリーブオイル…とたくさんのお話しをしていただきました。
 
お話しくださったのは、パレスチナ農業復興センター(PARC)の輸出責任者であるサリーム・アブ−・ガザレーさん。
また、パレスチナ問題に取り組んでいるフォトジャーナリストの古居みずえさんに、パレスチナの農村の暮らしをスライドで紹介していただきました。


パレスチナでは、多くの男性がイスラエル軍に捕らえられており、残された女性や老人たちがオリーブの収穫をして生計を立てています。
2003年から作られている分離壁がパレスチナを分断しているので、オリーブの仕事に行くにもゲートが開くのを待たなければなりません。イスラエルの兵士は嫌がらせのつもりか、ゲートを開けないこともしばしば。そのため、子どもたちが学校に行かれないこともよくあるそうです。

オリーブの収穫は、10月から12月にかけて。
一粒ずつ手で摘まれます。
地面に落ちているものも集めますが、これは石けん用に利用されます。
こうして集められたオリーブは搾油のため工場に送られます。
収穫後は余分な枝を伐採し、土をすいて、堆肥をまき、雨季の終わる5月ごろ除草してもう一度土をすき、次の収穫に備えます。
オリーブの収穫・加工は、パレスチナの人々にとって生きる糧であると同時に、自主・自立の基盤でもあるのです。
 
パレスチナ農業復興センター(PARC)について

1983年に設立された農村復興NGOで、年間予算1000万ドル、126名のスタッフで、ラマラとエルサレムの本部および11ヶ所の支部で活動。
オリーブオイル等農産物の生産・販売や有機農業の技術研修、さらには環境・医療・女性問題と幅広い活動を行なっている。
   講師プロフィール

サリーム・アブー・ガザレー
さん
  (Salim Yousef Abu Ghazaleh)

PARC(パレスチナ農業復興委員会)の輸出担当責任者
1967年エルサレム生まれ。既婚、1男2女の父親。パレスチナのビルザイト大学卒業。90年PARCに参加。

古居みずえ
 さん

1948年島根県生まれ。アジアプレスインターナショナル所属の報道写真家、ドキュメンタリー作家。
1988年からパレスチナを訪れ取材。
著書に「インティファーダの女たち」共著「パレスチナ瓦礫の中の女たち」他。

パレスチナというと、日本では紛争・テロといった危険なイメージばかりが先行しがちで、人々の暮らしの様子はなかなか伝わってきません。
オリーブオイルを通じてパレスチナの人々とつながっていく、今回その目標に向けて、ようやくはじめの一歩を踏みだしたところです。