その汚染水は、セシウムやストロンチウムを除去する装置(「サリー」や「キュリオン」)を通り、その後、トリチウム以外の62の放射性物質を「多核種除去設備ALPS」を使って浄化処理した水(1,500㏃/L未満))が処理水として敷地内のタンクで保管されています。
東京電力福島第一原発事故で1号機~3号機までの炉心が溶融したことで、その中にあった核燃料が炉内構造物の一部と溶けて固まったものが格納容器の底に溶け落ちてたまったものを「デブリ」と言います。その量は合計約880トンと推定されています。
核燃料が落ちてそのままになっている格納容器内は、放射線量が非常に高いため、デブリの取り出しが難航しています。格納容器内の状況を把握するためにロボットを入れて探ってみたりと、さまざまに試みられてきたようですが、なかなか計画通りには進んでいません。原発事故から13年半経った2024年11月に0.7g、2025年4月に0.2gのデブリを試験的に取り出しました。本格的な取り出しは2037年度以降になる見込みということです。
原発事故で発生した汚染水というのは、溶けた核燃料(燃料デブリ)を冷却するための水と地理的に原子炉建屋に流入する地下水が「汚染水」となっていて、毎日約70トン~80トン発生していると言われています。
その汚染水は、セシウムやストロンチウムを除去する装置(「サリー」や「キュリオン」)を通り、その後、トリチウム以外の62の放射性物質を「多核種除去設備ALPS」を使って浄化処理した水(1,500㏃/L未満))が処理水として敷地内のタンクで保管されています。
しかし、このままでは処理水(2023年8月時点で約134万トン)が地上のタンク(2023年8月時点で約137万トン)に収まりきらなくなると試算されていることを受けて、反対する地元水産業者との合意なく2023年8月から海洋放出されるようになりました。現地の自然からの豊富な地下水の流れ込みは今でも続いています。同時に燃料デブリが残っている原子炉は冷やし続ける必要があり、冷却水は今後も発生しますので、放射能で汚染された冷却水と地下水が一緒になって汚染水として出続けることになります。2025年は7回(約135日間)の海洋放出がありました。計画では、処理水の海洋放出は廃炉完了目標の2051年まで続くとなっていますが、廃炉作業が計画通りに進んでいない中で、汚染水の発生はやむことはなく、処理水の放出も続くことになると考えられます。
| 施設名 | ガル数 | 備考 |
|---|---|---|
| 関西電力美浜原発3号機 | 993 | 再稼働 |
| 〃 大飯原発3・4号機 | 856 | 〃 |
| 〃 高浜原発1・2・3・4号機 | 700 | 〃 |
| 九州電力玄海原発3・4号機 | 620 | 〃 |
| 〃 川内原発1・2号機 | 620 | 〃 |
| 四国電力伊方原発3号機 | 650 | 〃 |
| 東北電力女川原発2号機 | 1,000 | 〃 |
| 中国電力島根原発2号機 | 820 | 〃 |
| 東京電力柏崎刈羽原発6・7号機 | 1,209 | 設置 認可 |
| 日本原子力発電東海第2原発 | 1,009 | 〃 |
| 住宅メーカー A | 5,115 | |
| 住宅メーカー B | 3,406 | |
| 住宅メーカー C | 2,202 | |
| 住宅メーカー D | 1,782 |
燃料費、減価償却費、メンテナンス費用など、発電に直接関係する費用
使用済燃料再処理費用、放射性廃棄物処分費用、廃炉費用などのバックエンド費用、立地費用などの国への財政費用、事故に伴う被害と被害補償費用
そして、バックエンド費用の再処理費用が電気料金の中にどれくらい含まれているかは明示されていないのです。さらに消費者が負担しているのは、六ヶ所再処理工場での再処理に関するもののみで、そのほかの再処理の費用が入れば、さらに高くなるのは必至で、同時にその数字が見えにくくされているのが実情です。
実は、六ヶ所再処理工場の本格稼働が進まない中でたまり続ける各原発から出る使用済み核燃料は、これまでイギリスとフランスに再処理を委託し、取り出されたプルトニウムはMOX燃料に加工され、そして同時に高レベル放射性廃棄物がガラス固化体され返却されています。それでも2020年12月現在イギリスに21,805kg、フランスに15,411kgが貯蔵されたままで、返還は未了であるとのことです。
なお、使用済み核燃料の再処理費用として、2005年から2020年度までの15年、託送料金に上乗せして利用者から徴収されてきました。その総額は、約2.7兆円になります。
一方、再生可能エネルギーの賦課金は利用明細書に明記されているので年々高くなっていく「再エネ賦課金」が注目されるようになっています(2012年度0.22円/kWhだったのが、2024年度は3.49円/kWhと単価が上昇しています)。これによって「再エネは高い」というイメージが作り上げられていると言っても過言ではなさそうです。
2015年から5年間「使用済み燃料再処理等既発電費」として徴収されていました。2020年10月からは、東京電力福島第一原発事故の賠償のために「賠償負担金」が託送料金に上乗せされています。40年間徴収されることになっていて、総額2.4兆円と試算されています。これは本来であれば、原発事故の賠償費用は事故を起こした電力会社が負担すべきもので、原発優遇によって原発の本当のコストが見えなくなっていると言えます。
本来、発電と送配電は別会社として運営されています。発電費用の「賠償負担金」「廃炉円滑化負担金」が送配電事業である電線使用料に上乗せなどできるはずはありません。しかし、それが経済産業省令で執行されていることにグリーンコープは「おかしい」と考え、裁判で訴えることにしました。2020年10月15日に福岡地裁に提訴し、控訴審の判決が2025年2月26日に言い渡されました。
控訴審判決は、「本件控訴を棄却する」でした。それを受けて、グリーンコープは臨時理事会を開催し、上告するのか否かの検討を丁寧に行いました。結果、控訴審判決は間違っていること、そして裁判所が司法としての役割を放棄してしまっていることを追及していくために最高裁に上告することを決め、並行してさらなる社会的な運動の広がりをつくっていくことを確認しあいました。
2025年1月16日
(更新)2026年1月15日