生活困窮者自立支援の学習会が開催されました

2018年9月16日、グリーンコープ共同体は、厚生労働省の生活困窮者自立支援室の野﨑新室長をお招きし、学習会を開催しました。
学習会には、組合員40人、生活困窮者支援関係119人、生活困窮者自立支援で連携している自治体・社会福祉協議会関係者17人、合計176人の参加があり、これからの地域福祉の課題やめざそうとしていくことを学び、グリーンコープが地域の中で何ができるのか、一人ひとりがそれぞれの立場で考える学習会となりました。

 

日時:2018年9月16日(日)10:30~12:30
場所:福岡市
テーマ:今なぜ「地域共生社会」か~生活困窮者支援への展開・社会保障
    への視座~

講師:厚生労働省 社会・援護局 地域福祉課
   生活困窮者自立支援室長 野﨑伸一氏

厚生労働省
生活困窮者自立支援室
野﨑室長


 

<はじめのあいさつ>
講演に先立ち、グリーンコープ生活協同組合連合会の熊野会長があいさつしました。

生活再生相談事業開始、抱樸館福岡の建設など困窮者支援に取り組む際には、グリーンコープに関わるみんなで現状を学び、組合員一人ひとりが一人の人間として、母親として自らに引き寄せて検討しながら進めてきました。
グリーンコープがずっとめざして「ともに生きる」という理念のもとに願ってきたことが、どういう意味を持つのか、これから本当に大事なこととして、一層頑張ってどのように取り組んでいけばいいのか、どう考えていかなくてはいけないのかを、今日の講演をお聞きして学べたらと思います。

 


グリーンコープ生活協同組合連合会
熊野会長

 

<講演内容>
なぜ「地域共生社会」をめざしているのか、その中に生活困窮者自立支援制度は、どういう位置づけにあるのか、それを含めた社会保障制度はどうあるべきか、の3つのテーマで、先進的な各地の取り組みなど具体的な事例を紹介しながら話されました。

日本全体では人口が減少し、少子高齢化が急速に進んでいます。人口が増え、働く世代が増えることで成立していた従来の社会保障制度は立ち行かなくなる危機的な状況です。
日本の社会保障制度を作っていく中で、これまでの福祉は、医療や福祉などの専門家による丸ごとのケアを意味してきました。「福祉」とは、本来「福」にも「祉」にも幸福と言う意味があります。
少子高齢化と言っても、都市部と地方の小さな自治体では人口動態も違い、課題も異なります。単身世帯が急増し、その孤立化も課題です。

人口が減り、働く世代の人口が減り、社会のパイが小さくなる中で、社会保障制度そのものの在り方を見直していく時期に来ています。福祉制度の中の「縦割り」を越えるレベルではやれません。制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手」、「受け手」という関係を越えて、人と人、人と資源が分野を超えて丸ごとつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域を共に作っていく社会こそが、地域共生社会なのです。
一人ひとりの幸福を追求し、暮らしと地域を支える地域の中で誰もが充実した日々を送れるようにするために、産業や福祉など分野・領域を越えた強みを持ち寄って、誰もが「役割を持つ」「参加する」「働く」ことを支えていく地域づくりにつながっていくことが必要ではないかと思います。
社会的に孤立したり、複合的な課題を抱えて困窮している方には、まず生活を再建したり、地域とつなげるために、生活困窮者自立支援制度が役割を果たします。この制度は、「地域共生社会」の実現に向けた中核・支柱となる制度なのです。従来の制度や役割に横串をさしていくこと、個の支援から地域につないでいく役割があります。今後、3つの事業(自立相談支援、就労準備支援、家計相談支援)の一体的な実施を進め、地域福祉の根底にある制度として地域づくりにつながるものにしていきたいと思います。

 

<お礼のことば>
講演及び質疑応答の後、参加者を代表してグリーンコープ生活協同組合ふくおかの三原理事長がお礼を述べました。

「助け合い、支え合う地域づくり」「住んでいる街を住みたい街に」という素敵な言葉がグリーンコープにはあります。その言葉が講演を聞きながらあちこちで蘇ってきました。行政の皆さんをはじめ地域の皆さんと手を携えて、困っている人をみんなで支えていけたらと思いました。そのことが私自身の幸せにもつながっていくと思います。
このあと、野﨑室長にグリーンコープの現場を見ていただけることを嬉しく思います。
グリーンコープ生協ふくおか
三原理事長

 

2018年9月27日

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