共同体商品検討委員会「2018年度 (株)谷藤水産視察」の報告です

日 時:2018年5月25日(金)9:00~12:00
視察先:(株)谷藤水産  茨城県大洗市
主 催:共同体商品検討委員会
参加者:組合員13名  同行事務局3名

 グリーンコープでは、1998年、当時の缶詰の内側塗装剤から環境ホルモン(ビスフェノールA)が溶出する可能性があるとして魚の缶詰を供給停止して以来、再開を目指してきましたが、製造ロットの問題などから、なかなか商品化が進みませんでした。この度(株)谷藤水産との出会いがあり、環境ホルモン対応缶で、しかも、グリーンコープの調味料で味付けした、9アイテムもの美味しい缶詰を開発することができました。
 グリーンコープのオリジナル缶詰を製造している(株)谷藤水産を訪問し、私たち組合員とメーカーが直接顔を合わせて言葉を交わし、メーカーの熱い思いを受け取り、組合員の目線で新規製造メーカーとして確認をしました。
 その様子を紹介します。

<視察の目的>
・新規製造メーカー「(株)谷藤水産」を確認する。
・視察を通して、グリーンコープ商品の食べもの運動を象徴する「環境ホルモン問題への取り組み」の理解を深める。

<工場の紹介>

(株)谷藤水産は昭和40年創業で、水産加工品や水産冷凍加工品(主にシシャモ)を生産している会社です。東日本大震災時、地元の生協のご支援により、従業員にお米が買えて大変助かったことの恩返しに、非常食にもなる缶詰の製造に取り組みはじめられました。缶詰が製品化できた当初は、地元スーパーや公共施設の備蓄用に卸していましたが、なかなかに販路が少なかったそうです。
<工場視察を行なって>
・水産加工の職種は人手不足が否めないそうですが、地元にある水産高校からの就職率も高く、若い職員さんが多くアットホームで家族のような職場の雰囲気でした。また、その高校とのコラボ企画として、災害時に役立つレシピ募集などもされていました。
・長年水産加工に携わった魚の匠が、脂ののりや形を見ながら旬の魚を目利きし、魚があがる浜で買い付けられていました。
さば :旬の11月に、脂が18%ぐらいになる「マサバ」を買い付ける。
一尾350~400g(一般的には250g~300g)の、しめさばにできる大きさのものを使用。
いわし:「入梅いわし」「大羽いわし」ともいわれる6月の旬に獲れるいわしの、一尾100g以上(一般的には80g)のものを使用。
さんま:旬の時期で脂がのった一尾110g以上(一般的には80g~90g)の、缶詰としてクオリティーの高いものを使用。(一般的には価格の安い2級品の魚を、タイまで運び製造したものを逆輸入して低価格で販売されることが多い。)
・視察当日は、さばを加工していました。(1日1魚種。約1,5トン捌きます)
・原料の魚は直ぐに工場の冷凍庫で保管。鮮度が落ちないように専用部屋で自然解凍され、15~18℃の部屋で半解凍の魚を見事な手順で捌いていました。
・頭・内臓・尾びれなどは、鹿児島県でハマチの養殖のエサになり、余すところなく利用されています。
手作業でないと詰められないほどの大きい魚の切り身を、一缶ずつきっちりと測りながら、缶に縦向きに丁寧に詰めていました。見た目も美しく身崩れもありませんでした。
・グリーンコープの調味料(GC「こいくち国産丸大豆醤油(ちくご)」、GC「増し味」GC「海水塩(なぎさ)」、GC「合わせみそ」)を使った調味液を充填。
・一つひとつ手作業のため、調味液もこぼれず、作業台はとてもきれいでした。
・大きな加圧機械(圧力釜の業務版で一度に1,000缶入る)で、120℃で20分加圧、熱殺菌を80分します。
・120℃で加熱することで、骨まで柔らかく味が染み込み美味しくなるそうです。
・味付缶や味噌缶は、すぐに食べてももちろん美味しいのですが、時間をおけば、更に熟成され、なお美味しくなります。
・一般的には113~115℃で加圧するそうで、100℃以上で環境ホルモンが溶出するといわれているので、やはり対応缶の必要性を実感しました。
・工場に到着した時、グリーンコープ向けの第1便トラックに、缶詰を積み込んでいる所でした。
・缶詰は、開発に関わった皆さん、関係を繋いでくれた方、製造する方、輸送する方など、多くの方の力が合わさって、初めて私たちの食卓に届けられるのだと、改めて実感しました。
(株)谷藤水産は東日本大震災で被災され、その時援助を受けた恩返しとして、保存食になる缶詰の製造を始めることを考え、缶詰工場を増設されました。「人間はひとりでは生きていけない!困ってるところには、手助けをしていきたい」といわれる会長の話をお聞きし、会長の人柄に度々感動しました。また、「最初グリーンコープ基準の開発は難しいと思ったが、私たちの会社も勉強してチャレンジして前に進まなければいけない。魚離れもなくしたい。魚ってこんなに美味しいんだ!と実感していただきたい」とも話されていました。九州北部豪雨時には、大豆アレルギーに対応した魚の水煮缶を寄贈し大変喜ばれたそうで、食べる人を大事に考えた会社理念が素晴らしいと思いました。

写真中央が田山会長

<視察を終えて>
(株)谷藤水産が、私達と出会う前から環境ホルモン対応缶だけを使用されていたことは、なにかのご縁を感じずにはいられません。震災時にお世話になった方々へ恩返しをしたい、地元に高齢の方が増え、「魚に手を加えずに簡単に食べることができるものを」といった優しい想いから始まりつながった出会い。「物事の結果はあとからついてくる」そう言って笑う会長の言葉が私達にいろんなことを考えさせてくれました。缶詰のことだけではなく、多くのことを学ばせていただいた視察でした。
組合員が製造メーカーを視察し、商品を製造するメーカーと消費する組合員が直接顔を合わせて思いを伝え信頼関係を築いていくことは、グリーンコープにしかできない絆作りだと思います。そういった絆の積み重ねが、私たちにしかできない想いの詰まった最高の商品となっていくのだと感じました。
安心!栄養満点!非常食にも!是非ともこの素晴らしいプレミアムな魚の缶詰9アイテムを、皆さんに食べていただきたいです! 

共同体商品検討委員会

環境ホルモン対応缶で、しかも、グリーンコープの調味料で味付けした、
美味しい魚の缶詰です。ぜひ、利用してくださいね♡

2018年7月10日

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